​セコンドハンド

[September 23- November 08,2017]

セコンドハンド は“secondhand”と記述し、主に「中古品」の意味として用いられる。“used”が「使ったもの」と直接的な意味であるのに対し、“secondhand”は「secondhand-information(受け売りの/また聞きの情報)」、「secondhand-smoking(受動喫煙)」など、一度人の手に渡っているといった間接的なニュアンスで用いられる。しかし一聞しただけでは、本来の意味である「中古品」ではなく「(ボクシングにおける)セコンドの手」や「ふたつめの手」といったような意味合いで誤読する可能性のある言葉である。


本企画展においてのセコンドハンドは「中古品」でも「また聞き」でもあるし、あるいは「ふたつめの手」でもある。例えば、ニューエラの金シールは本来サイズ表記のためのものだが、それを貼りっぱなしにして被るのがかっこいいといったような本来の意味とは転じた文脈でも機能している。それぞれの文脈で意味がすり替わっているのではなく、それぞれの意味がそれぞれの文脈の上で他の機能を失わないまま機能している。貼られたシールはサイズ表記をしていて、かつ本物である(あるいは、=悪さをしたことの)アピールをしながらファッションとしてのかっこよさも担保している、ということである。


水面下で機能している文脈を無視した結果、形骸化してはいるものの本来のそれとは別の文脈や異なる質感をまとっている、本企画展はそうしたセコンドハンド的な事象に焦点をあてる。

​カモのデコイ

[1450*1820mm、キャンバスにアクリル絵の具、2018]

Photography by Ujin Matsuo

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